井戸田潤:「西郷どん」桂久武好演でオファー殺到? 本人否定も時代劇俳優転身に色気

 俳優の鈴木亮平さん主演のNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」に、桂久武役で出演しているお笑いコンビ「スピードワゴン」の井戸田潤さん。時代劇初挑戦ながらカツラ姿も板に付いた感じ。錚々(そうそう)たる役者陣に囲まれても決して埋没することのない存在感を随所に発揮している。好演を受けて「時代劇への出演オファーが相当数、舞い込んでいる」といった内容の記事が出たりもした。「マネジャーさんに確認したら、『1本もオファー来てない』って言われた」と否定しつつも、今後に向けては「マネジャーにはしっかり、その気はあるぞって伝えてあります」と色気を見せる井戸田さんに、初の大河ドラマを振り返ってもらった。

 ◇桂久武は争いを好まず穏やかなイメージ 共通点は…

 今回、井戸田さんに与えられたのは、薩摩藩の重臣・赤山靱負の弟・桂久武役。西郷隆盛と親しく、西郷と入れ違いで大島警衛として奄美大島に赴任したときは、島に残された愛加那や息子・菊次郎の面倒を見ていたことも。藩の家老となった後は、さらに西郷と親交を深め、生涯、西郷を支えたといわれている。

 西郷をはじめ、多くの元薩摩藩士が命を散らすことになる西南戦争にも従軍。出発する西郷を見送りに来て、その足で戦争に身を投じてしまったという逸話も残る。井戸田さんも「久武自身は争いは好んでなかったと思うんですね。ただ居ても立ってもいられなくなってしまったというか。いい意味で流されやすい方でもあったのかな」と推測する。

 血気盛んな薩摩の男の中にあっては少々異質な存在で、「劇中でもはっきりとものを言う感じではない。柔らかい印象を持っているし、穏やかな方っていうイメージを持って演じてきた」と振り返る井戸田さん。

 「久武は歴史的にそれほど表には出てこない人なんですが、鹿児島ではヒーローっていうのと、あとはすごくイケメンだったという話を、鹿児島ロケのときに学芸員の方から聞いて。写真も見せていただいたんですけど、学芸員の方は井戸田さんにぴったりだって言ってくださって。すごく気分が良かったです」と笑っていた。

 ◇“斉彬様”渡辺謙の迫力に圧倒される 「西南戦争」では弓の名手として見せ場も!?

 「西郷どん」の撮影は「初めてのことばかりで、どれも楽しかった」と明かす井戸田さんだが、さすがに最初のシーンでは、対面した(西郷吉兵衛役の)風間杜夫さんの存在にのまれて「緊張で体がカッチカチ」に。それも今になってはいい思い出だ。

 井戸田さんの印象に残っているのは、(台)本読みのときの渡辺謙さんとのエピソード。「僕の向かいに斉彬様、渡辺謙さんがいて。『久武!』って呼ばれて『ハッ』ていうだけだったんですけど。テーブル越しに本気で来るから“うわ、ハリウッド攻めてきた!”って(笑い)、『ハッ』のボリュームがおかしくなってしまいました」と思い返して苦笑い。

 薩長同盟では、薩摩側の人間として歴史的会談に同席する幸運に恵まれるも、井戸田さんの見せ場が一つカットされたという。「薩摩と長州の人間が向き合って並んでいて、お互いに意地を張って沈黙が続くところで、久武が茶菓子をつまんで『うまい、皆さんもどうぞ、召し上がってください』っていうふうになるはずだったんですけど。ドライ(カメラなしのリハーサル)やってリハやって、本番で急に無しになってしまった」と残念そうな表情も。

 それでも「西南戦争」では弓の名手・桂久武としてのちょっとした見せ場があるといい、「弓をうまく引けるか、自信は無いですけど、めちゃくちゃかっこよくしたい」と気合を見せていた。

 ◇時代劇俳優への転身についてはオファー次第?

 今回、桂久武として大河ファンへのアピールに成功した井戸田さん。かつら姿など、時代劇の扮装も「自分自身も悪くはないなって思います」と自信を深めた様子。

 「時代劇への出演オファー殺到」の真相こそ、「その噂をいろいろな現場で言われたので、これはいよいマジかって思ってマネジャーさんに確認したら、『1本もオファー来てない』って言われて……」と笑顔で否定したが、今後の時代劇俳優への転身については「こればっかりはオファーが来ないとやれないんですけど」と理解しつつ、「マネジャーにはしっかり、その気はあるぞって伝えてあります。その気はありますし、大河ドラマにもう一度出たいですね」と語っていた。

 「西郷どん」は大河ドラマ57作目で、西郷隆盛の生涯を描いている。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。