米ウーバー上場へ 19年1~3月にも、米紙報道

【シリコンバレー=白石武志、ニューヨーク=宮本岳則】米ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズが新規株式公開(IPO)の手続きに入ったことが7日、明らかになった。上場時の時価総額は1200億ドル(約13兆円)になるとの試算もあり、米国のIPOとしては中国アリババ集団に次ぐ歴代2位の規模となる可能性がある。

米カリフォルニア州サンフランシスコにあるウーバー本社

画像の拡大

米カリフォルニア州サンフランシスコにあるウーバー本社

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が7日、関係者の話としてウーバーが米証券取引委員会(SEC)に上場に向けた準備書類を提出したと報じた。ウーバーのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)はこれまで2019年後半の上場を目指す考えを示していたが、WSJは19年1~3月に上場する可能性があるとしている。日本経済新聞の取材に対し、ウーバーは事実関係についてコメントを拒んだ。

米調査会社ディールロジックのデータを基に企業が米市場に新規上場した当時の時価総額を大きい順に並べると、首位は14年上場のアリババ集団で1693億ドル。2位は12年の米フェイスブックで812億ドルだった。仮にウーバーの時価総額が上場時に1200億ドル規模になれば、フェイスブックの記録を上回ることになる。

ウーバーは10年に米国でサービスを始めたライドシェアの先駆けで、「所有」から「利用」への消費動向の変化を追い風に現在は世界約70カ国にまでサービス提供地域を拡大した。17年には社内セクハラ隠蔽などの不祥事が相次ぎ発覚し創業者が退任する騒ぎとなったが、成長力への高い期待からソフトバンクグループが18年1月にウーバーの発行済み株式の15%を77億ドルで取得したほか、トヨタ自動車も18年8月にウーバーに5億ドルを出資すると発表している。

ただ、ウーバーが本業の収益指標として重視する修正EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は業績を確認できる17年1~3月期以降、赤字が続いている。上場に向けてはライドシェアに次ぐ新たな事業の育成に加え、収益性の改善が課題となる。

12月6日には米国でウーバーとシェア争いを繰り広げる米リフトがIPOに向けた準備書類をSECに提出したと発表したばかり。両社とも調達した資金を若年層を中心に米国で普及が本格化している電動キックスケーターのシェアリングサービスや、自動運転技術の開発などに振り向ける考えとみられる。資金調達をめぐっても米ライドシェア2強の競争が熱を帯びている。