安倍首相、憲法9条改正に改めて意欲 防衛大卒業式で訓示

防衛大学校の卒業式に出席する安倍晋三首相(右)と岩屋毅防衛相=神奈川県横須賀市で17日午前、共同


 安倍晋三首相は17日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示した。「自衛隊は国民の9割から信頼を勝ち得ている」としたうえで、「政治も責任を果たさなければならない。次は私たちが、自衛官が強い誇りを持って職務を全うできるよう、環境を整えるため全力を尽くす決意だ」と述べた。憲法9条に自衛隊の存在を明記する憲法改正に向け、改めて意欲を示した。


 首相は、地下鉄サリン事件や阪神、東日本の両大震災を挙げ、「平成は自衛隊への国民の信頼が揺るぎないものとなった時代だ」と自衛隊の災害救助などの活動を評価。昨年12月に策定した新たな防衛計画の大綱について、「宇宙、サイバー、電磁波といった領域で次なる時代の防衛力の構築に向け、今までと抜本的に異なる速度で変革を推し進める」と述べ、新たな領域での能力向上を急ぐ考えを強調した。


 一方、近年の卒業式で言及していた北朝鮮の核・ミサイル問題には言及しなかった。拉致問題解決に向けた日朝交渉を目指し、一定の融和姿勢を示したとみられる。


 今年度の本科卒業生は、外国人留学生25人を除くと478人(うち女性48人)。民間企業への就職などによる任官辞退者は昨年度より11人多い49人だった。【竹内麻子】