DeNAがDバックスと メジャーと「業務提携」日本球団の思惑

 さる14日、DeNAがダイヤモンドバックスとの業務提携を発表した。MLBとのパートナーシップは球団初の試み。若年層がマネジメントに携わるDバックスに注目した三原球団代表が声をかけたという。

 遡れば、日本球界とMLBの業務提携は1970年代から存在した。2001年にダイエー(現ソフトバンク)とアスレチックス、02年に巨人とヤンキースが提携するなど、歴史は長い。当時は選手獲得をはじめとしたコーチやスタッフの人事交流が主な目的だった。それは現在も継続されている一方、近年、日本球界が求めるメリットは戦術面における「数字」の活用にある。

 古くからプロ野球界では「セオリー」が重視されてきた。「左打者には左投手」などがその典型だが、近年はこうした固定観念を排除し、よりデータに基づいた采配や戦略を採用。トラックマン(弾道測定器)の導入で曖昧だったボールの“キレ”が回転数などによって数値化され、フライボール革命によって本塁打が量産されると、打撃論で「悪」とされてきた“かち上げ”を否定する者は激減した。

 スポーツライターの友成那智氏が言う。

「日本球界がこれから取り入れるとすれば、メジャーでは昔から活用されてきた守備のデータではないか。打者やカウントに応じた極端な守備シフトの変更はメジャーでは見慣れた光景ですが、日本ではなかなか浸透していません。DeNAが提携したDバックスは、昨季のDRS(守備防御点)が30球団で一番良かった。Dバックスはデータを重視するチームで、マイナー選手の育成とベテラン選手の再生に定評がある。DeNAも守備データと育成力に着目しているのではないか」

 DeNAは昨オフ、統計解析部門を設置。メジャー10球団以上のアナリストや幹部からの情報を収集し、戦略に役立てている。その中には、GMが統計学者を集め、17年に弱小球団をワールドシリーズ制覇へ導いたアストロズの情報も含まれるという。先月のオープン戦ではその分析データに基づく守備シフトを敷いて成功させた。

 一方、日本球界では今も、助っ人補強とは違い、データなど副次的なものに対してカネを渋りがちな球団も少なくない。DeNAの成否によって後追いするところが出てきそうだ。